朝のコインランドリー

洗うものは山ほどあるんだけど

イマジン



ある哲学書に、「思うことと考えることは違うのだ、それを区別しなければならない」と書いてあった。思惟と思考は、異なる。

“考えることをやめない”のではなく、“思うことがやめられない”のでは、と思う。
何かを見るにつけ、聞くにつけ、化学変化に似た作用が起きる。内面で。

「外から中へ、何かが流入する量と 自分が外へ取り出せる量とが一致しなくて気持ちが悪い」と言った友達が居た。
ああ、言葉とは余りに時間を要する。思った時と書いた時ではどんなに急いたって僅かな時差が出来てしまう。
その言葉が紡がれた時にはもう、意識は去ってしまっているのだ。たまに待っていてくれる事はあるけれども。

言葉以外にも自分を表現できるツールがあれば、と思う。その能力が。
昔は絵を描くことが好きだった。随分小さい頃だけど。

想像力というのは何歳が一番多く持っているのだろう。10人乗りの自転車に、わたしの家族と友達の家族が乗って、順番に漕いで遠い街まで行くような想像は、きっともう出来ない。

創作者は偉大だ。
11才のわたしも偉大だ。